海の見える街

フランス・フランス語好きの社会人受験生による備忘録。2017年春ニース語学留学・プロヴァンス地方一人旅の記録、短期留学後の日常、長期留学に向けてのあれこれ。「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか」(梨木香歩「西の魔女が死んだ」)

初めてのお買い物と駅

午後というか夕方、家の近くを散歩でもしてこようかなとニースの地図とGoogleMapを見ていたら、家事を終えたJeannetteに、ちょっと外に出かけない?と声をかけられた。「電車やトラムやバスの乗り方などを実践的に教えてほしい」と、私が渡仏前にメールで希望していたので(ロールプレイのような、と私はメールに書いたのだけれど、実際の街で教えてくれるとはありがたい)。

というわけでJeanneteに連れられて車でニース市街地へ、いざフランス語の実習をば。フランス語、本当に使うのか!と今さら緊張。


まずはパン屋で練習ね!ということで適当なboulangerieへ。お題は"バゲットを買う"。テレビやラジオのフランス語講座でやったやつ!Jeanneteのお手本に続いて、定形のフレーズ。
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"Bonjour madame! Une baguette, s'il vous plaît."

言えた!

ちなみにバゲット一つで€1。ドバイ空港で引き出した€20紙幣をカード・紙幣の挿入口へ。お釣りの€19が紙幣と硬貨でそれぞれ出てくる(対面販売でもお金のやり取りは完全に機械越しだった。驚き)。バゲットを受け取るまで綺麗な定型の会話。

店員のお姉さん、あっフランス語の練習ね、とすぐ察してくれて、返事が明瞭で丁寧だった。お金を扱うのにまごついても優しい…!ありがとう!

 

続いて駅での実習へ。まずは市内の小さな駅で。お手本をやるから見ててね、といった感じでJeanetteが案内窓口のマダムと会話してみせてくれる。

えっ…全然聞き取れない…。

自分で自分にドン引きするほど聞き取れない。いや家でも聞き取れない言葉が圧倒的に多いけれど、これから自分も同じようなことを同じようなシチュエーションで言うのに、と絶望。

Jeannetteは、「リヨンまで・明日の朝・一人の料金・二人の料金」を窓口のマダムから聞き取ってメモを見せてくれた(たぶん。聞いたときすぐには理解できず車の中で反芻した)。

 

こんな感じでもっと大きな駅でやってみましょ、ということで市内最大のニース・ヴィル駅の案内窓口へ。

順番を待つ間に台詞の練習。お題は「リヨンまで・今夜・一人分ならいくら?」。やっぱり絶望的に聞き取れない…!というか、聞き取って発音の真似はできても、自分が言っている言葉の意味がわからない。紙の上で読んだときのイメージがわからないというか。

自分のフランス語学習がいかに読み書きに偏っているか思い知らされる。

 

さて私の番。窓口にはアフリカ系の細身のおじさん。

"Bonjour monsieur. J'achète... pour Lyon... soir..."

あっ!顔見たらわかる!!Bonjourしか通じてない!!だって私も自分が何言ってるかわかってないもん!!!

困惑気味なおじさんに繰り返される"Pardon?"。めげずに"aller... pour... Lyon..."と言い続けるもついに"Ticket?"と聞かれる。え、英語だ〜私にもわかる単語だ!!!反射的に"Ticket!!!"と返してしまったため、ここは切符売り場ではないのでチケットは買えないんです、あちらで買ってください、と英語で示される。Yes...と英語で返事をしてしまいながら、なけなしのフランス語"Merci"。

 

車に戻る道すがら苦笑するJeannette。ここでの目的はチケット billet  ではなく、情報 information を手に入れることだったのよ、と振り返り。"Je voudrais des informations(聞き取れなかった)"。あっ、Je voudrais!?information!!?それならわかる!!っていうか並んでるときの練習でその言い方してた?!違う言い方じゃなかった!?と混乱しつつ、自分の知っている表現がやっと出てきて納得。そして、Jeanneteのお手本を聞き取れなかったことや、独学が足りなかったことが悔しくなる。

 

要は、使い方を知っていれば使えるのだ、言語は。どんな種類であれ、何かを他者へ伝えるための道具なのだから。

 

駅から帰宅するまで、帰宅してからこの日記を書くまでも長かったのだけれど、市街地でのフランス語実習については一旦ここまで。

寝る前に復習!


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写真を撮ることをかろうじて思い出した瞬間の、ニース・ヴィル駅近くの様子。駅は近日中に必ずリベンジ。